海外ドラマ

数年前、高校生の女の子が「これおもしろいよ」と貸してくれたのが「Gossip Girl」でした。
彼女たちのおもしろい、というドラマがおもしろいとは思えませんでしたが、時間ができたときちょっと見てみました。
なんとなんと、これが、おもしろい!!!!
一晩で8話まで見て夜が明けてしまいました。

アメリカ、やるな、という感じです。

これがきっかけで、海外ドラマを見始めました。
と言っても自宅にはテレビがないので、某ツ○ヤさんからDVDを借りてパソコンで見ています。
仕事がら、毎週決まった時間に見ることがなかなかできず、仮にケーブルテレビ等と契約しても録画は面倒なので、DVDを借りておき、時間ができたときに見るというスタイルです。

海外ドラマがおもしろいのは、まず第一に脚本がよくできていることです。
早い展開と、ちょっと気のきいた台詞。
日本のドラマと違って、先が読めません。えっ、えっ、えっ、そんな展開になっちゃうの、というようなおもしろさがあります。
台詞も、日本のドラマは次にこの台詞がくるよね、というのがほぼわかってしまい、台詞自体もありふれた感じのものが多いのですが、海外ドラマでは、想定外の台詞がけっこうあり、しかもよく練られています。

第二に出演者の演技力がまともです。少なくとも学芸会レベルの出演者はいません

まあ、あたりまえといえばあたりまえなのですが、日本のドラマももう少しこのあたり何とかしないと、視聴率は下がる一方だと思います。

「父は間違いをおかした。でも乗り越えられる。チャンスはある」

CSI:シーズン12 第5話「娘よ」

それぞれ事情があって娘と別れたことを悔やんでいる2人の父親。
1人は殺人犯で1人はCSIの副保安官。
とある事件から、この2人の父親とその2人の娘の人生が交錯します。
* アメリカの警察制度は州ごとに異なっているようで、よくわかりませんが、(副)保安官
  は、選挙によって選ばれ、警察を統括する役職ようです。

ハイジャックされた救急ヘリの中には、捨てた娘を助けようとした父親(犯人)と父に捨てられた娘(CSIのモーガン)。
そして地上のCSI本部には捨てた娘の身を案じる父親と父に捨てられ父を憎む犯人の娘サマンサがいます。

殺人犯にハイジャックされた救急ヘリの中では
CSIのモーガンが犯人を落ち着かせようと会話を始めます。

「サマンサ(犯人の娘)とあなたの間になにがあったの」と犯人にたずねるモーガン。
「娘が小さい頃、俺はバカをやって刑務所へ。
そしてその間に娘はギャングと関係をもってしまった。
そこで出所後娘を助けてやり直そうと。。。
だが娘は俺のせいで死んでしまった」
と語る犯人。

犯人と会話の糸口がつかめたと思うモーガンは、自分と父との関係を犯人に話し始めます。
「私が14歳くらいのとき、父ともめた母は私とカリフォルニアへ。
父は母を止めず離婚してしまった。あのとき離婚を止めてさえくれれば」
とモーガン
「今は親父を許したのか?」と犯人
「わからない。父とやり直せるかどうか試すの。父は間違いをおかした。でも乗り越えられる。
人は変わることができる。父も改心した。チャンスはある」と答えるモーガン。
犯人はそんなモーガンに心を許しはじめます。

一方地上のCSI本部では副保安官であるモーガンの父が娘との関係を後悔しています。
「俺はろくな父親じゃなかった。
14歳じゃ親の事情は理解できない、16歳は難しい年頃だ。
そうやっていつも娘のことはしかたがないと思ってきた。
いずれ電話をくれる、と。
だが、今は私への復讐に燃えているんだ」

「やり直すチャンスかも」と捜査官のチーフ
「かもな。このままじゃ終われない」と父

ドラマはここで、殺された、と思われていた犯人の娘がCSI本部に現れ。。。。。
一方救急ヘリの上でも。。。。
ここから思いもかけない展開になります。

CSIラスベガスは、謎解きに終始するストーリーが多く、
サイドストーリーがおもしろい回はあまりありませんでしたが、
シーズン12になってから、CSIニューヨーク並みに
サイドストーリーが充実して、おもしろくなりました。

特にこのシーズン12の第5話「娘よ」は
「24」ばりのアクションシーンと思いがけない話の展開に加えて
捨てた娘を助けようと殺人をおかしてしまった父親と、
夫婦の事情を優先し、娘を捨てたことを悔やみはじめた父親
2組の父娘の事情がからんで
CSIラスベガスの中でも、心に残る1話になりました。

お勧めです。

PS 
これがテレビドラマですから驚きです。映画でも十分通用する1話です。
制作費が違う、と言ってしまえばそれまでですが、
日本のテレビドラマとはおもしろさの質がまったく違うような気がします。

日本のトレビドラマの視聴率が下がっているのも宜なるかなです。

「でも法王は、君をお気に入りのレストランに連れて行ってくれないだろ」

CSI:ニューヨーク シーズン9 第1話

http://www.wowow.co.jp/drama/csi/ny/

海外ドラマは気のきいた台詞がはいっていることが多く
それが楽しみのひとつになっています。

銃撃をうけ6ヶ月間入院した後、現場に復帰。
2週間にわたって放火殺人の捜査に追われていたマックでしたが
やっと事件が解決。
よい感じの仲になっているクリスティーンが
「(病院で看護していたときは)半年間毎日16時間もいっしょにいられたのに
今ではもうローマ法王に会う方が簡単そう」
と、捜査で忙しくて会えなくなってしまったマックをチクリ。
「でも法王は、君をお気に入りのレストランに連れて行ってくれないだろ」
と返すマック。

マックとクリスティーンは食事に行くことにします。
「どのレストランに行くの」とたずねるクリスティーン
マックがいくつかヒントを出し、クリスティーンが正解をだします
「レストランをあてたご褒美は」と聞くクリスティーン
「君の腕にからまっているよ」(ご褒美は、君の腕をとってデートしている僕だよ)
と返すマック。
翻訳は、高間俊子さんか菅佐千子さん、どちらかが担当されているようです。

この手の会話は
逢坂剛さんがお上手です。
逢坂さんの小説 ~「ハポン追跡」から

ベージュのスーツに、薄手の黒いセーターを着た理絵が、
スペイン土産をよい感じの仲になっている神策(しんさく)に渡すため、
神策のマンションにやってきます。

みやげを渡した理絵に
「ありがとう。気に入ったよ。これで全部かい」と神策
「足りないっていうの」と理絵
「黒いセーターで包んであるのを、まだ見せてもらってない」と神策
少しの間その意味を考え、いきなり紙包みの屑を神策に投げつけ
「ばかね」と半分笑いながら理絵

「勘違いしちゃいけないね。
割れないように、セーターで包んで持って帰った酒が、
まだボストンバッグにはいっているんじゃないかと、と言ったんだ」と返す神策

小説の会話をテレビドラマのようにするとこんな感じです。

日本のドラマにこのような会話が似合わないのではなく
このような会話を書ける脚本家が育っていないか
制作費をかけないため脚本家のギャラが安く
脚本家がそれなりのものしか書かないのかわかりませんが
残念なことだと思います。

もっともテレビを廃棄してから
8年近く日本のテレビドラマはみていませんから
今の日本のドラマは、
気のきいた会話がとびかっているかもしれません。

PS

業界に詳しい知人に聞いたところ
アメリカのドラマは
脚本家とは別に、セリフだけ書くプロの方がいらっしゃるそうです。
なるほど。納得。

さらに、
日本のドラマは
クスッと笑える気の利いた台詞よりも
ベタな笑いの方が受けがよいので
気の利いた台詞はいれづらいのではないか

とも言っていました。
悲しいことですね。

「危機に際してはともに立ち上がり、戦い、前に進むのです」

24 シーズン8 第14話

アメリカドラマの特徴である
スピーディーなストーリーと予想を裏切るあっと驚く展開
といえば
自分的には、「24」と「プリズンブレイク」が双璧です。

この2つの作品は、おもしろさが半端ではなく
うっかり見始めると徹夜してでも見てしまうので
GWやお盆休みに見るようにしています。

1話終わるごとに
あと○話で終わってしまうんだ
と思う作品は決して多くありません。

「24」や「プリズンブレイク」
まだ見ていない方は
人生の大きな楽しみが残っていますから
幸せです。

で、「24」
キーファーサザーランドは、はっきり言ってあまり好きな役者さんではありません。
にもかかわらず見てしまうのは
ストーリー展開のおもしろさと、魅力的な脇役陣のおかげです。

ストーリー展開については
どのシーズンも、メインストーリーと密接に関係したサイドストーリーが多数あって
それらが絡み合って、息もつかせぬおもしろさを作り出しています。
脇役陣に存在感のある役者をそろえたこともあり
単にテロ攻撃に対するCTU(テロ対策ユニット)という組織の活躍を描くだけではなく
ホワイトハウスの意志決定をめぐる政治ドラマとしても出色のできだと思います。

魅力的な脇役陣は

まず第一に、ホワイトハウスの重鎮たち。
大統領首席補佐官マイク・ノビック(シーズン4あたりまで)
シークレットサービスのアーロン・ピアース(シーズン6あたりまで)
そして パーマー大統領(シーズン3他)や アリソン大統領(シーズン7,8)
http://video.foxjapan.com/24_prev/s3/cast/
http://dvdagent73.sakura.ne.jp/24/cast5.html

第二に凜とした感じの女性捜査官。
シーズン3のミシェル・デスラー や、
シーズン7と8のルネ・ウォーカー 
銃を撃つシーンが実に鮮やかに決まってます。

第三にCTUでジャックを支える同僚スタッフ
ジャックと堅い絆で結ばれているトニー・アルメイダ
支部長ビル・ブキャナン
分析官クロエ、その元夫モリス たち

そして、最後に実に魅力的な悪役
(こういうドラマって悪役が魅力的でないと面白くありませんよね)
シーズン3のサラザール兄弟 や
シーズン4のマルワン
シーズン7のジョナス・ホッジスやデュバク大佐 

主役がキーファーサザーランドでなくても
まちがいなくヒットしたドラマだと思います。

「24」は3,5,7,の奇数シーズンが好きです。
ただ、やはり24回は長すぎるのでしょうか。
最後の1/3くらいは脚本が息切れしてしまうようです。

どのシーズンも繰り返し見ていますが、
16回~17回あたりで終わりにしています。
それで十分ですし、それ以降を見るとかえって興ざめな場合が多いからです。

最近見たシーズン8も、
http://tv.foxjapan.com/fox/lineup/prgmcast/index/prgm_cd/1262
17回のルネが狙撃されるあたりまでは全シーズンで最高、
とも思えるおもしろさでした。
残りの回はなくてもよい感じです。

シーズン8で一番のお気に入りは
第14話のテーラー大統領の演説シーンです。

閣議の席にテロリストから電話が入ります。
テロリストはマンハッタンに核爆弾を運び込み
アメリカと平和協定を結ぶため訪問しているカミスタンのハッサン大統領を
「裏切り者として裁きを受けさせる」ために引き渡せと要求します。

核爆弾の攻撃に備えて閣僚に次々と指示を出す大統領に
補佐官が「もうひとつの選択肢を検討されては」と発言
大統領が「ハッサン大統領を引き渡すということ?」と問い返すと
補佐官たちが
「大勢のアメリカ人を救うために、本人(ハッサン大統領)も同意します」
「ニューヨーク市民を放射能にさらすことはできません」
「ニューヨークが100年以上、不毛の地となればアメリカは二度と立ち直れません」
「政府のもっとも重要な役割は国民を守ることです」等主張します。

これに対して大統領が
「みな同じ意見なの? ハッサン大統領を引き渡すというの?」
と、問いかけ、
テロリストの要求に腰がひけてしまっている閣僚に対し
「ハッサン大統領は国賓であること」
「テロリストの要求に屈すれば米国は著しく弱体化すること」
を説き、
「テロリストたちを必ず捕まえる」と宣言します。

そのときの大統領の演説

「しかし、もしテロリストたちが見つからず、
最悪の事態(マンハッタンが核攻撃を受けること)が起きても
私たちは決してテロリストには屈服しません。
何があろうと困難からはい上がり、立ち向かいます。
なぜかといえば、それが私たちがすべきことなのだからです。
危機に際してはともに立ち上がり、戦い、前に進むのです」

but if we don’t ,and the worst happens, we will deal with it.   deal with 対処する
We will pick ourselves up off the floor and deal with it.
Why? Because that’s what we do.
We rise up together in times of crisis. We carry on.

吹き替えでなく
初の女性大統領テイラーを演じるチェリー・ジョーンズの生の声でぜひお聞き下さい。
涙が出てくるほどの名演説です。
いならぶ男たちに囲まれた女性大統領が、実に大きく見えてきます。
通奏低音のようにバックで流れる音楽も演説を盛り上げます。

演説を通して
リーダーシップを持つ政治家がいることが
その国にとっていかに大切かを教えてくれます。

もちろん政治家の持つ目標自体が正しければ、という前提はあります。
間違った目標を持つ政治家は、リーダーシップがあるとかえって危険ですし
ヒトラーやスターリン、毛沢東のように、そこにカリスマ性が付け加われば、
危険性はさらに大きくなり、国民は苦難の道を歩かざるをえなくなります。

ps
それにしてもシーズン8の終わりの数回は。。。
ジャックがひたすら陰謀にかかわった者たちを殺戮していきます。
まるで、船戸与一の傑作「猛き箱舟」のように。

でも、かなり違和感があります。
「狩りをして動物を殺害してきた」狩猟民族と
「和を持って尊しとなす」の農耕民族の感覚の差なんでしょうか。

「真実の愛は2人でいる時間を手放さないよう戦うことだ」

ホワイトカラー シーズン4第14話
http://video.foxjapan.com/tv/whitecollar/cast_staff/season4.html

「夢見る泥棒」というタイトルが秀逸。

第14話には
ニールとサラの進みそうで進まない関係
モジーの高速回転する頭脳
ダイアナとジョーンズの皮肉っぽく楽しい会話
ピーターとエリザベスのいつものような「はい、ハニー」のラブラブ関係
と、おきまりのシーンがすべて入っています。

メインストーリーの方は
ペニー(女性)といっしょにいたいため脱獄したオズ(男性)が、
ペニーがほしがったあるものを手に入れるため
2人でニューヨーク科学ホールに盗みに入ります。
ですが、周りを武装したSWATに囲まれてしまい投降するしかありません。
もうこれまでと、SWATに撃って出ようとする2人。

そのとき人質になっていたFBI捜査官ピーターとオズの会話。

ピーター  「彼女を愛してるか?」 
オズ    「ああ」
ピーター  「心の底から?」
オズ    「もちろん」
ピーター  「真実の愛は2人でいる時間を手放さないよう戦うことだ」
Real love is fighting like hell to hold on to every moment you have with her.
       * like hell 必死に

      「一緒に生きるために努力するんだ。何が起きても」
It’s making a life together and making it work, no matter what happens.

いつもながら 字幕の本田久乃さんの訳がお見事です

ペニーとオズが知り合ったきっかけは
受刑者を紹介する雑誌。「月刊 受刑者」(翻訳名)笑 
原名は”mugshot”(英語)で、調べてみたら
「犯罪者が逮捕された時に正面と横顔を撮影されるあの写真」のこと
とありました。

PS
ホワイトカラーをみていると、
主人公のニールと
ルブランが描いたアルセーヌ・ルパン(ルパン三世ではありません)のイメージが重なります。

告白しちゃいますが
アルセーヌ・ルパン全集は、小学校時代の愛読書でした。
学校の図書館から借りて、シリーズ全巻を何回読んだか覚えていないくらいです。
「奇巌城」「813の謎」「黄金三角」「三十棺桶島」等
タイトルを見ただけで、ゾクゾクしてきます。
冒険+推理という、まさにストライクゾーンで、読み始めたらやめられませんでした。
原作を子ども向きにリライトした南洋一郎さんの名を、今でもはっきり覚えています。
(小学校の頃は南洋一郎さんが原作者だと思っていました)

アルセーヌ・ルパンは、
父が詐欺事件で獄死したことから、怪盗として才能を発揮しはじめます。
悪徳商人や政治家などの悪人だけから盗みをはたらきます。
時に名探偵として活躍します。
厳重な警戒をかいくぐって大胆不敵な方法で盗みを行います。
弱い者を助け、女性を尊敬するため、まわりの人から人気があります。
頭が切れます。
母親代わりに育ててくれた乳母にだけは頭が上がりません。

どこか、ニールと重なりませんか?

「あなたには私が必要だったし、私にもあなたが必要だった」

CSI:ニューヨーク シーズン7の第18話 
http://axn.co.jp/program/csiny/cast_staff_07.html

これもよくできたサイドストーリーで、この話だけで1本の映画がつくれるくらいです。

女性刑事ジョー(離婚中)の養子にむかえた娘エリーが、実の母親に会いたがっていた。
ジョーは仕事を休み、エリーを実の母親の所へ連れて行こうとする。
「その前に話しがあるの」とジョーはエリーに、
実の母親についての話をする。

若くしてエリーを産んだこと、
少年院に入ったり薬物依存症になったりしたこと
エリーがコカインにさらされて未熟児として生まれてきたこと 等々。

ジョーとエリーの会話
エリー 「それでお母さんは今は?」
ジョー 「刑務所に入っている。
     殺人事件に関わってしまったのよ。
     私が逮捕したの」
エリー 「いつか出られる?」
ジョー 「わからないわ」
エリー 「じゃ罪悪感から私を養子にしたの?」
ジョー 「いいえ、そうじゃないわ、違うのよ
     お母さんには身寄りがなく
     相手の男が誰なのか不明だった。
     あなたは里子に出されるしかなかった。
     あなたには私が必要だったし
     私にもあなたが必要だった」

書いてしまうと、なんということのないセリフですが、
女性刑事ジョーを演じているセラ・ウォードさんと、
涙を浮かべながら、実の母親について知ろうとするエリーを演じている子役の
ほんとうに心が通い合うってこういうことなんだ
という迫真の名演技にジーンときてしまいます。

メインのストーリーもあっと驚く展開で
この1本はぜいたくに楽しめます。

字幕は高間俊子さんか菅佐千子さん、
どちらかが担当されているようです

PS
このシーンは泣けます。
自分的には、間違いなく
CSI:NYの中で感動シーンベスト5のひとつです。

「怖いのは隠し事をされることよ」

CSI:ニューヨーク シーズン6の第1話
http://axn.co.jp/program/csiny/cast_staff_06.html

海外ドラマのおもしろさの要因は、
上述のように、脚本がよくできているところです。
メインのストーリーはもちろんですが、
枝葉にあたるサブストーリーが実によくできていて、
ドラマを奥深いものにしています。

バーで車の中から激しい銃撃を受け、
同僚である妻リンジーをかばったダニーは、
脊髄を損傷してしまい、脚が動かなくなってしまいます。
リンジーには治る可能性を60%と言っていたダニーでしたが、
ほんとうは10%だったことを知られてしまいます。
そのときのダニーとリンジーの会話。

リンジー「可能性は10%? 60%と言っていたのに」
ダニー 「君が怖がるかと」
リンジー「怖いのは隠し事をされることよ。  
     覚えておいて。何があっても私はそばにいる。
     あなたへの気持ちは変わらない。
     10%だって上等よ。私はかまわない。
     チャンスがあるもの、希望をもてる。
     もう、あきらめてる? 」
ダニー 「まさか、そんなことはない。
     でもチアリーダーは要らない」
リンジー「私ひとりだとしてもあなたを信じるわ。
     降水確率は10%と聞いて私は傘を持ってきた。
     10%の確率は無視できないから
     あなたと一緒になれたんだもの」

リンジーの一途な気持ちがこもった
たたみ込むような台詞。

翻訳者の方がお上手ですね。
高間俊子さんか菅佐千子さん、どちらかが担当されているようです。

PS 
できた嫁ですね。
家にテレビがないので、見たことはありませんが、
NHKの「マッサン」に出てくるエリーってこんな感じなんでしょうか?

ダニーの「でもチアリーダーは要らない」っていう台詞。
そう言ってしまったダニーの気持ち、痛いほどよくわかります。